祝詞(のりと)ってなに?神様への特別なメッセージの秘密♪

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神社で神主さんが独特なリズムで唱えている神秘的な言葉「祝詞(のりと)」。

実はこれ、私たちの願いを神様に届ける特別なメッセージなんです!

古代から受け継がれてきた言霊の力が宿る祝詞には、日本人の信仰心と伝統文化がぎゅっと詰まっています。結婚式や初詣など、意外と身近な場面で耳にする機会の多い祝詞の意味や歴史、構成まで、わかりやすく解説します。

神社めぐりや和婚をもっと楽しむためのトリビアとしても役立つこと間違いなし!古(いにしえ)の言葉の響きに込められた神秘に触れてみませんか?

目次

祝詞(のりと)とは?

祝詞は、神社のお祭りや儀式で神主さんが神様に向けて唱える特別な言葉です。

「のりと」という言葉の語源は「宣る(のる)」の名詞形で、「と」は呪術的な行為や物につける接尾語だとされています。

漢字で見ると「祝」は神様に仕える人を意味し、「詞」は心の中にあることを口に出して言うことを表しています。

つまり祝詞とは、神主さんが私たちの気持ちを特別な言葉で神様に伝える役割を持っているんです!

祝詞の歴史と由来

祝詞の起源については大きく分けて2つの説があります。

原始的な祈りの言葉から発展した説

古代に行われていた原始的な「いのり」の言葉から発達したという説があります。

最初は単純な呪文や呪いの言葉だったものが、徐々に形式を整え、文学的な表現が加わってきたとされています。

時代とともに社会や人々の考え方が変化し、祝詞の内容や形式も整備されて今の形になったというわけです。

神がかりや託宣に由来する説

もう一つは、日本古来の「言霊(ことだま)信仰」から発展したという説です。

昔の日本人は言葉に霊力が宿ると信じていました。

古代の村では、神事を司る村の長(むらぎみ)に巫女(みこ)が付き添い、神様の言葉を伝えていたとされています。

この神様からのメッセージを伝える役目を「みこともち」と呼び、日本の古代国家が成立した時、最高位の「みこともち」は天皇だったそうです。

神祭りでは天上の祭りの場を地上で再現することが重要で、その中で神がかり状態で発せられる言葉が繰り返されるうちに形式が整い、村の神職から神職へと伝承されて祝詞として発展したとされています。

祝詞の構成と種類

基本的な構成

祝詞には基本的な構成があり、一例としては以下のような章句(段落)に分かれています:

  1. 起首の章句:祝詞の始まりの部分
  2. 由縁の章句:ご祭神の功績や神徳を称える部分
  3. 献供の章句:神様にお供え物を捧げる部分
  4. 祈願の章句:願い事を伝える部分
  5. 結尾の章句:締めくくりの部分

由縁の章句では神様の偉業や徳を讃え、献供・祈願の章句では神様のお心を慰めて、国の繁栄や私たち人間が安心して健康に暮らせるよう祈りを捧げる表現になっています。

祝詞の二つの形式

祝詞には「宣る(のる)」形式と「白す(まをす)」形式の2種類があります。

「宣る」形式は「宣下体(せんげたい)」とも呼ばれ、朝廷や神社に集まった人々に向けて読み聞かせる形式です。

一方、「白す」形式は「奏上体(そうじょうたい)」とも呼ばれ、直接神様に申し上げる形式となっています。

それぞれ使われる場面が異なり、宣下体の祝詞は祈念祭や大嘗祭などで、奏上体の祝詞は春日祭や平野祭、鎮火祭などで用いられています。

延喜式の祝詞

現在の祝詞の基本となっているのは「延喜式」という古い法令集に記された祝詞です。

延喜式は全部で50巻あり、そのうちの第8巻が祝詞に関するものです。

ここには祝詞の奏上に関する規定や作成方法などが記されています。

延喜式の祝詞は「宣命体(せんみょうたい)」という特殊な方法で表記されており、助詞や用言の活用語尾などを小さな万葉仮名で添え書きして表記されているのが特徴です。

現代の祝詞の使われ方

祝詞は大きく分けて2種類あります。

一つは古来からの祝詞をそのまま読み継ぐもので、神社の恒例行事である新嘗祭(にいなめさい)や春日祭などで奏上されるものです。

もう一つは結婚式や地鎮祭など、その場に合わせて作文される祝詞です。

これらは祭りの主旨や参加者の願いを踏まえて、その都度適切な内容で作られます。

最近では神前結婚式でも祝詞が唱えられることが多く、花嫁さんにとっては一生の思い出になる素敵な瞬間となっています♡

まとめ

祝詞は単なる古い言葉ではなく、日本人の神様への思いや願いが込められた大切な文化遺産です。

独特のリズムと言い回しには、古代から受け継がれてきた「言葉の力」への信仰が込められています。

神社でお参りするとき、神主さんが唱える祝詞に耳を傾けてみると、日本の伝統文化をより深く感じることができるかもしれませんね。

古(いにしえ)の人々の思いが今も続く、神様とのコミュニケーション方法「祝詞」の世界を、ぜひ身近に感じてみてください!

この記事を書いた人

神社神道をもっとわかりやすく、楽しめるようにお伝えしていきます

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